概要
至る2021年7月23日、高知県室戸市の漁港近くでダイビングしていた5名のダイバーの内4人が行方不明になる事故が発生。
ダイバーAはダイビング終了時位置確認の為に浮上、その後4人と合流できなくなる。
他4人もダイバーAが戻ってこなかった為に浮上するも海流に流され漂流してしまう。
4人とはぐれた残りの1人(ダイバーA)が海保に通報・捜索により、2時間後救助される。
全員無事で命に別状はないとのこと。
今回は至近でニュースになった事故を元にしています、正確な状況は分からないため推定となります。
発見されたのは漁港の沖合から3キロの海上、ダイバーAの連絡が遅ければ重大事故になっていた可能性もあります。
原因
・台風6号の影響でうねり、高波が発生
・ダイビング可否判断ミス
・エキジット手順の判断ミスか?
この日は沿岸部に波浪注意報が出されていたこともあり、うねりが伴う波が高い状態だったそうです。
本来なら水面移動で漁港に戻るのではなく、漁港の位置を確認後に再潜降し4人と合流。
水中を移動して漁港に戻る手立てだったのでしょう。
ダイバーAは1人位置確認のため浮上するも、波とうねりで他4人が待機していたポイントからズレ、合流できなかったと推定します。
そうならないように・・・
・フロートを打ち上げ、4人に持たせる
・フロートのライン上を浮上、位置確認し4人と合流する。
こうすることで少なくともはぐれることは防げたと思います。
フロートなどのエマージェンシー器材を持参していたかは分かりませんが。
またはエントリー時より波が高い状態なら、はぐれるリスクも踏まえて一度全員で浮上することも必要だったかも知れません。
そうすればダイバーAの指示で再度潜降、漁港に向かってエキジットできた可能性もあります。
他の4人については遭難してしまったことは残念ですが、全員が固まって待機していたことは良かったと思います。
目標物が大きい方が発見される可能性が高まります。
そもそものところ、水面の状態を確認してダイビングを中止するべきだったのかも知れません。
対策
・気象情報や現地確認にてダイビングの可否を正確に判断する
・フロートの打ち上げなど、合流できる状況を作っておく
・エマージェンシー器材を持っておく
この様な対策が必要かと思われます。
気象情報は気象庁HPより確認できます
またダイバー各人のレベルを考えてダイビングの可否を決定しましょう。
もし遭難した時の為にレーダーフロートを持っておくことも一つの手段だと思います。