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AOW・ADVになるために必要なアドベンチャーダイブ。
今回はダイビングの活動範囲を広げる「特殊な環境編」をお送りします。
この記事の目次
特殊な環境8項
今回紹介するのはこちら
- カバーン
- レック
- サーチ&リカバリー
- ドリフト
- ディープ
- アルティチュード(高所)
- ナイト
- アイス
1カバーン
カバーンとは「洞窟」のこと。
他にもケーブ・ケイブなどの言い方をします。
PADIコースで数少ないペネトレーション環境(頭上閉鎖環境)、つまりダイビング中何かあっても簡単には浮上できないよってところで行うダイビングコースです。
冒険の本質を味わうことが出来ます。
しかしフィンで沈殿物を巻き上げ視界がなくなる、洞窟内から抜け出せなくなるなどの大きなリスクもあります。
そのため前もってダイビングスキルを磨く、入念な計画を立てる、器材を揃え調整するなどの準備が必要になります。
2レック
レックとは「難破船」のこと。
ダイビングにおいては一般的に、海底に沈んだ沈船や戦闘機などを指します。
沈船の周囲を泳ぐ上での注意点やスキルを学びます。
沈船の中にはWWⅡで沈んだ戦艦や駆逐艦、戦闘機など歴史的にも重要性の高いものもあります。
歴史好き、船や航空機好きには堪らないコースになっています。
3サーチ&リカバリー
サーチ(捜索)とリカバリー(回収)のスキルを学びます。
落とし物などの捜索や、もしお宝を見つけてしまった場合の引揚げに役立ちます。
講習では自分が潜る場所での捜索パターンの選定、捜索時間をバディと相談して決めて実際に探します。
インストラクターは私たちの大切なものを無慈悲に沈めて捜索させます。
4ドリフト
潮の流れに乗って移動するダイビングスタイルです。
自分で泳がなくても自然と前に進む為、移動が楽です。
また大型の回遊魚に遭遇する可能性も高くなります。
楽しい反面、リスクの高いダイビングでもあります。
2014年のバリ島での遭難事故が有名ですが、ダイビング中の遭難事故は毎年のように発生しています。
念入りなダイビング計画、ブリーフィングが必要になります。
ダイビングフロートも普通のものと一緒にレーダーフロートも携帯しておくと万が一の時に発見される可能性が上がります。
※下記レーダーフロートは使い捨てです。安易に封を切らないようにしましょう。
5ディープ
AOW習得の為の必須科目です。
ディープ講習を受けることでOWD(初期ライセンス)の深度限界であった18mを超えて、30mまで潜れるようになります。
またディープダイバーのSPコースを受けることで40mまで潜れるようになります。
AOWでのアドベンチャーダイブはこのSPコースの1ダイブに数えることが出来ます。
深く潜れることが偉いことではありませんが、ディープジャンキーの方が多いのも事実です。
特に深場は「未知」を大きく感じることが出来ます。
リスクとしてシビアな残圧管理が求められること、ナルコーシス(ガス酔い)などがあります。
深く潜ることのリスクをしっかりと学び安全なダイビングをするための科目です。
6アルティチュード(高所)
海抜300m以上の場所でのダイビングスタイルです。
川や湖などの淡水域でのダイビングになります。
生物や植物の違いや陸上での空気の違いなど、独特な雰囲気を持った体験をすることが出来ます。
気圧の違い、海水・淡水でのウエイトの違い、高所での行動の注意点などを学びます。
7ナイト
日の落ちた時間帯にするダイビングスタイルです。
魚たちも寝ている時間にダイビングをします。
そのため普段近づけないところまで魚に寄ることが出来足りします。
全力で手を振れば夜光虫もキレイです。
リスクとしてライトが無ければ視界がなくなる、夜特有の生物の危険性などがあります。
器材構成や水中ライトでの合図方法などを学び、安全に潜りましょう。
ストロボライト(点滅式)などの携帯も視認性・知覚性が上がり、普段のダイビングでもオススメです。
8アイス
寒い場所の流氷下を潜るダイビングスタイルです。
ソリでエントリーポイントまで移動したり、エントリー口、エキジット口を作ったりするなど、潜る前から特別感があります。
水中から海面を見上げると青白く光る氷面、隙間から差し込む光のカーテンなど、幻想的な光景を目の当たりにすることが出来ます。
万全の防寒対策が必要であったり、寒冷地用の器材を使用したりなど道具の専門性や、ダイビング手順やチーム編成などのダイバーの専門性が大きくなります。
終わりに
今回紹介したアドベンチャーダイブは特にダイビングの「冒険」や「未知」、「非日常」を刺激するものになっています。
それ故にリスクが大きいものも多くなっています。
しっかりと安全行動・装備やリスクへの対処法などの知識を学びましょう。
それでは!