「エアの消費量を抑えるロードマップ」の1回目です。
内容と効果
ロードマップ①では器材の調整、ウエイト量の適正化を行います。
ダイビングのベースをしっかり整えることで、身体のパフォーマンスを最大限発揮することを目指します。
また無駄にエアを捨てない、身体の疲労を抑えることでエアの消費を減らします。
この記事の目次
ウエイトの適正化
まずはウエイトの調整です。
オーバーウエイトになると浮力調整に無駄なエアを使うことになります。
浮上の時に抜いている空気を意識してみてください、BCD・ドライスーツから抜いている空気は全部捨てているのと同じです。
またオーバーウエイトだと姿勢の保持に余計な体力を使いますし、逆に軽すぎると水面付近でもがくことになり疲労の原因になります。
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- すべての器材を装着して入水
- 普通の呼吸をして水面と目線が合う位置に調整
- 息を吐ききり潜降出来るか確かめる
- ウエイトを増減しながら上記2.3を繰り返す
- アルミシリンダーに変更→1~2㎏追加
- 必要であれば使用する空気分約1㎏追加する
寒さ対策
寒さへの対策はエアの消費を抑えるに当たって重要です。
寒いと血管が収縮し、酸素の循環が滞ります。
結果、二酸化炭素過剰となり呼吸量が増えます。
ウェットスーツ・ドライスーツ両方に言えることです。
ウェットスーツ・・・スーツ厚の変更、フード・ベスト・グローブの装着(ショップのレンタルなどで試しましょう)
ドライスーツ・・・インナーの調整、フード・グローブの装着
スーツ別・条件の見直し
ここでログブックを確認してみてください。
スーツによって空気の消費量が大幅に変わっていませんか?
ドライスーツの場合スクイズ防止にスーツへの給気をしますが、その分BCDへの給気を減らすので消費量は大きくは変わらないはず。
ドライスーツの方が消費量が多いのであれば、もう一度ウエイトの調整を行います。
片方のスーツでのみウエイト調整し、もう片方のスーツは「大体これくらい」で済ませてる場合があります。
それぞれのスーツで適正ウエイトを。
ドライスーツの場合サイズが合っていないと力が上手く入りません(力が逃げる)。
スーツのサイズを調整することで余分な運動を抑えます。
あまりにサイズが合っていないならレンタルスーツの交換のお願いやMyドライスーツの購入を検討しましょう。
(ちゃんとしたショップであればスーツのサイズを考えているとは思いますが・・・)
BCDの調整・点検
まずはBCDに空気を通して見ましょう。
水に浸けてエア漏れしていないか確かめます。漏れているようならオーバーホールなどで是正します。
エア漏れによる無駄なエア消費を無くしましょう。
次はダイビング中の調整です。
バンドなどのリリース類が調整出来るものの場合、
いつもキツめなら少し緩めます、圧迫による疲労・息切れを防止します。
逆に緩めなら絞ります。ホールドを強くすることでバランスを整え余分な運動を防止します。
シリンダーバンドはしっかり締めておきましょう。
ジャケットタイプのBCDはサイズを変えてみます。(ショップの方に相談して見ましょう)
セカンドステージの調整
空気の供給量を調整出来るものは少しいじってみます。
供給量が多い人は絞ってみましょう、吸い口が軽過ぎると呼吸が早くなりエアの消費量が増えてしまいます。
供給量が少ない人は少し開きます。抵抗が強過ぎると息切れの原因になります。
またホースをフレキシブルホースに変えてみることも検討しましょう。
引っ張られる感じがなくなりストレスが軽減されます。
※予算が掛るのでやることなくなって余裕があればでOK、これには確証がありません。
フィンの選定
自分の脚力にあったフィンを使用しましょう。
蹴り心地が重いと足に負荷が掛り疲労の原因に。
軽すぎたりサイズが大きいと力が逃げ、余分な運動が増え疲労の原因になります。
GULLのMEWシリーズなら種類が多くオススメです。
アイテムの見直し
水中ライトやスレート、フロートなどの装着を見直しましょう。
軽量のものに交換したり、アイテムをぶらぶらさせないようにしましょう。
軽いだけ疲労が減りますし、アイテムの付け方で空気抵抗が軽減されて泳ぎやすくなります。
BCDにポケットが無い、小さくてものがあまり入らない場合はApeksのショートテックがオススメです。
ポケットの大きさが調整出来るのに加え、アイテムを一纏めにできます。ポケット内にはD環もついています。
カメラ使用の有無
ここまでの器材調整を終えたらカメラによる影響を検討します。
カメラを持っていると撮影のためにBCDの空気を抜いて体を安定させたり、生物が逃げないように息を止めたりします。
それが原因でエアを無駄にしたり、息切れしたりすることもあります。
カメラを持って潜るときと、持たずに潜るときの空気消費量を計算してみましょう。
持っている時にエアの消費量が多いなら撮影の仕方、呼吸の仕方を考え直しましょう。
ロードマップ②へ
このロードマップ①を進めることで器材やアイテムの適正化を行いました。
これがダイビングのベースです。
このベースがしっかりすることで水中で身体の力を効率よく使うことができます。
ベースが整ったらロードマップ②へ進みましょう!