最近はダイブコンピューターの機能向上によって、スマートフォンと連動するものも多いですよね。
そのおかげで自分のダイブプロフィールが簡単に確認出来る様にもなっています。
今回はそんなダイブプロフィールを実際に見ながらその特徴について考えてみます。
あくまで私の考えであり、潜水学についてはまだまだ分かっていないことも多いので控えめなダイビングを心がけてください。
この記事の目次
色々な潜水パターン
理想的な潜水パターン
1番近しいものを抜粋。
形だけを見て頂けたら助かります。
最初に最深度まで行き、段階的に浮上し窒素の排出が遅い組織への窒素の蓄積を少なくします。
最大水深付近の32m付近にいた時間も控えめにしているのもポイントです。
※…RDPを見ると35mでのNDLは14分。
なるべく中層に留まらず、ダイブタイムの半分程度は浅めで過ごしています。
箱形
少し前の記事で例に挙げた箱形の潜水パターンで、減圧症になる危険性が高いパターンです。
平均水深15m付近での長時間潜水。
ダイビング後半の浅い深度での活動も少なく、すぐにエキジットしています。
この水深ではハーフタイム20~30分の組織辺りが減圧症に係わってきます。
窒素はゆっくりと蓄積されますが、排出もゆっくりです。
長時間潜水でしっかり窒素を貯めた状態で、即エキジットすると窒素の排出が追いつかず減圧症になる可能性が高まります。
リバース潜水
このグラフは全体的に水深が浅いので適切かは分かりませんが…。
最初に紹介したパターンの逆でダイビングの後半に最大水深を取る「リバース潜水」です。
ダイビングの後半に多くの窒素を取り込むことに。
同じ最大水深・平均水深・ダイブタイムでもパターンが変わるだけで減圧症になる危険性が高まります。
ダイブコンピューターを見ながら潜るとNDLを気にして徐々に水深を浅く取ります。
その為最近のダイバーは「リバース潜水」をしにくいとは言われています。
しかし後述の「反復リバース潜水」はやりがちなので注意しましょう。
反復リバース潜水
1本目より2本目、2本目より3本目の水深が深いパターンです。
本数を重ねるにつれ水面休憩を挟んでも体内窒素量は蓄積されます。
特に箱形パターンで記述したように窒素の吸収が遅い組織は排出も遅いので、水面休息後も多くの窒素を蓄積した状態になります。
その状態で深く水深を取るとハーフタイムの遅い組織がM値に近づき、減圧症に罹患する確率が高くなります。
本数の多いダイビングや連日のダイビングでは徐々に水深、ダイブタイムを控えめにすることを心がけましょう。
のこぎり潜水
このグラフは変化は少ないですが、浮上と潜降を繰り返すパターンです。
このパターンは今までのものと違い窒素吸収の早い組織に影響します。
ダイビングの後半、窒素の吸収の早い組織は周囲圧と平衡状態に。
その関係でダイビングの後半で浮上と潜降を繰り返すと窒素の吸収の早い組織は膨張と収縮を繰り返すことになります。
また浮力コントロールが拙い時にもこういった潜水パターンになり易いです。
特に浅場だと急浮上して水面に出てしまう可能性も高くなるので注意。
地形的な問題もありますが、なるべく深度変化の少ない場所を移動するようにしましょう。
終わりに
ダイブコンピューターを使ってのダイビングはダイビングを円滑に行えるようになった反面、NDLギリギリまで潜りがちになります。
意識してみても「理想的な潜水パターン」で潜ることは難しいですが、時には自分の潜水プロフィールを見返してみるとより安全なダイバーになれるかも知れませんね。
それでは!