ケイブダイビングでライフラインにしたりフロートを打ち上げたりと、持っていると何かと便利なスプール。
皆さんもガイドさんやインストラクターの方がもっているのを見たことがあるのではないかと思います。
自分も持っている、という方も少なくはないでしょう。
そんなスプールを「購入したときのまま使っている」と言うことはありませんか?
実はこのスプール少し手を加えた方が使いやすくなるんです。
今回はそんなスプールのセッティング方法を紹介していきます。
この記事の目次
スプールのセッティング方法
紹介に使用するスプールはこれ↓
apeks製の30mラインスプール
ライン先端の結び方
図のような感じに大きな輪(②)と小さな輪×2(①③)を作り配置します。
3つ目の輪は図ではapeksスプールのライン先端に標準でついているリーダーをずらして代用しています。
他のスプールを使用している際は先端の輪と同じくらいの大きさの輪をつくって下さい。
①③の輪は適当な大きさで良いですが②の輪は注意して作ります。(後述)
それでは以下用途の説明です。
①の輪
①の輪は図のように結んだラインを緩め易くするものです。
固縛物の抵抗が少ない場合はそのまま輪っかを引っ張り緩めます。
抵抗がある場合は少し引っ張り発生した隙間からラインを押し出します。
apeksスプールの場合リーダーを引っ張って緩めることも出来ますが、ボルトスナップと繋ぐ際に①の輪があった方が都合が良いのでこの様にしています。
②の輪
②の輪は片手でも口を開いて輪を作りやすくする為のものです。
グローブを着けた手で閉じた輪を開くのは少し手間です、また両手を使う必要もあります。
そこで片側だけを緩ませることで必ず隙間ができ、その隙間に指を通せるので片手でも輪っかを作ることができるのです。
このセッティングでは輪を片手でスプールに通すことも考えています。
輪の大きさは片手の手指でちゃんと広げられる、且つ余裕を持ってスプールを通せるように調整します。
③の輪
スプールを使用していない時はスプールベースのサイドにある穴に先端を通し、ボルトスナップに繋ぎます。
③の輪はその状態からラインを引き出し易くする為のものです。
ラインが引っ張られたときにこの輪の結び目にテンションが掛からないように②の輪の緩い方に持ってきます。
ラインを巻いたとき③の輪のすぐそばにある穴に通すと使い勝手が良いと思いました。
③の輪は少し大きめの方が指に引っかかり易いので、自分が使いやすいように調整しましょう。
ラインの巻き方
ラインを巻くときは片端に多めに巻き付け、図のように傾斜を付けた方がスプールベースの穴にラインを通しやすくなります。
少なく巻いている方の穴をラインで塞ぐことがなくなるためです。
ラインが長くどう考えても自分のダイビングスタイルでは使用しない場合、ラインを間引きして長さを調整することも検討しましょう。
ボルトスナップとの繋ぎ方
ボルトスナップとラインを繋ぐ際は簡単に外れないように注意しましょう。
輪にそのままボルトスナップをかけるとトリガーがスプールベースに接触した際に、トリガーが押され口が開くので簡単に外れてしまいます。
左下図のように片側に①の輪を通しもう片側に②の輪とスプールベースを通すことで、片方の口からラインが外れてもどちらかで止まってくれます。
また右図のように①の輪にボルトスナップを通した後にトリガーの下から一巻きしてスプールと繋ぐことでボルトスナップのトリガーが押されにくくなります。
この場合はもし一巻き分外れてしまってももう一巻き残っているので安心です。
終わりに
ダイビング器材はもちろんそのままでも使うことができますが、自分に合わせて調整することでさらに効率よく使うことができます。
水中では悪いストレスを最小にすることが望ましいのでなるべく器材を簡単に使えるようにしておきましょう!
スプールを幾つも持って潜る場合は一つ一つの長さや用途が分かるように印を書いておくことも大切かと思います。
誰かのスプールと入れ替わらないように名前書いたりマーキングをしておくことも大事です。
少しのことですが今の器材を見直して安全なダイビングをしていきましょう、それでは!